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「不登校」ってなあに?

 このページでは、「不登校」「高校中退」について「ねたろー流」の説明をしています。

「不登校」の子が現実に直面する問題

学校に行かないと…

何でもないことが負担になってきます。原因の多くは他の人と立場が異なる(負い目に感じる)ためです。「同年代の人を見るのが怖い(反射的に避けてしまう)」というのは、その典型です。

小中学生だと、各種のサービスやイベントは学校を通して提供されたり参加することになっているので、行ってないことで、そういった「仕組み」から外れてしまうことにもなります。一例をあげると予防接種があります。もちろん、接種を受けることはできるのですが、ハードルは上がります。

「学校に行けないなら図書館においで」という人もいますが、本当にそういう役割を果たそうとするなら、図書館側はそういう子ども向けの個室(一般の利用者は立ち入れない場所)のようなものを設けるべきです。

なぜなら、自粛警察のように「学校どうした」と厳しく詰問してくる人がいるためです。そういう人がいると、非常に傷つきますし、余計に外に出れなくなります。

社会的に孤立していく

「行ってないこと」を変な目で見る人(知人、親類など)がいて、それを避けるために社会との関わりを避けるようになっていきます。

親御さんの方も、自分の子どものことをあれこれ言われるのを避けるようになるんです。

それでも自分から人間関係を求めて行ける人はいいですが、そうでない人の場合は元々いた友達とも疎遠になっていくことが多いです。

「元々いた友達」の方も、その子とどう接すればいいかわからないため、結果的に疎遠になってしまうのです。

そして誰からも見えなくなることになります。

特に私立の学校に通っている場合、その学校へ入学する時点で地域社会からも切り離されてしまいますので、余計に孤立していくことが多いです。

フリースクールなど行けない子に向けた施設もありますが、そういう場所に通うことを学校側は積極的に勧めませんし、特に公的な施設の場合は、手続きが煩雑だったりして(転校という形を取るため)、実際に利用することになるケースは少ないと思われます。

また、そういう施設に行ったとしても、学校に行けなくなったのと同じ理由で行けなくなる子もいますし、継続的に行けたとすると、その子がスタッフや他の子どもと親しくしているのを見て、他の子が疎外感を感じ、利用を諦めるケースもあります。

結局のところ、「フリースクール」のような場所は、自分から人間関係を求めて行ける人が多く利用していて、そうでない人は居場所をなくして、年を重ねれば「ひきこもり」と呼ばれる状態になっていくんだろうと思います。

それでも、一部報道では「行け(か)ない子どものほとんどは、こういった施設に通っている」らしいです。

私にとっては意味不明ですが、可能性としては「母親が勤めに出ていることが多いので、とりあえずの解決策としてフリースクールなどに行かせている」(母親だってこの問題に向き合う余裕がない)ということかもしれません。

公的の施設については、「親の職業が教師」という子が全体の半分を占めることもあるようです。教師だったら、研修などを通して「学校に行かなくなったら○○に行かせたらいい」ということを知るんでしょう。なので、「学校に行かなくなれば、そこに行けばいい」と直感的に捉えることができるのかもしれません。

学校に行け(か)ない子の進級の問題(小中学校)

公立の場合(中高一貫など特別な課程は除く)は、出席が1日もなくても次の学年に進むことは可能です。留年は、病気などで本人が希望した場合に限られます。

私立や公立でも特別な課程の学校は、学校側の裁量によって留年がありえます。その場合、その学校は退学して公立の通常の学校に転校することが多いようです。

学校に行け(か)ない子の進路の問題(中学→高校)

かつては出席がないというので調査書を書けない(つまり進学ができない)という学校もあったのですが、今はこのようなことはおそらくありません。

私自身は、可能な限り全日制高校に進学することを勧めていますが、学校に行ってないということは当人にとっては精神的には大きな負い目であるため、仮に全日制高校に進学できても、友達ができなかったりして通学できなくなる人が結構います。

最近は、広域通信制とかいう高校が増えていて、そういう学校に進む子が多いようです。試験も簡単な面談だけで、中学校での進路相談などでも揉めることが無いので、子どもにとっても親にとっても中学校にとっても「楽」な進路なんでしょう。

1日も通うことなく3年で卒業できる学校もあるようですが、そうなると、人間関係は希薄になるでしょうし、友達などができるのかが心配です。進路指導があるのかも不安になると思います。心理系の専門家を置いていることをうたっている学校もありますが、何かあった時にそういう人が適切に動いてくれるかは未知数です。

通信制というのは、学業以外にやることがある人に向けた課程です。ホームページでは歌手なんかが卒業生としてPRに使われていることもあります。要は、人生の「通過点」ということです。最低限、卒業後の進路を決めた上で通うような場所です。

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2020/07/29 更新