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NHKのキャンペーン

 NHKで「ひきこもりサポートキャンペーン」というのをやっていました(すでに終了)が、出てくる人は専門家や親の会関係者ばかりです。そして、兎にも角にも「相談してくださ〜い」と呼びかけています。でも、相談して解決するものなら、みんなとっくに相談してるだろうし、それができないからこそみんな困っているわけです。

 むしろ、公共放送であるのなら、当事者に「相談しろ」と呼びかけるよりも、一般の人たちに理解と協力を呼びかける方が私は大事だと思います。

 特にNHKはCMがなく、番組間の空白部分で「受信料払え〜」などと宣伝していますが、そういうところで「職場や学校でいつも一人でいる人を見かけたら、声をかけてあげましょう。」みたいな呼びかけをやる方が、まだ社会へのアピールになりますよ。でも、それだったら、公共広告機構と同じですね。(笑)

「いじめ」や暴力のない環境で、すべての子どもが育つことのできる社会を。
「いじめ」や暴力のない環境で、すべての子どもが育つことのできる社会を。「あした、いいこと」の願いです。

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2009/01/01 更新

「ひきこもり」ってなあに?(タイトル)
その4 社会参加に向けて

社会参加に向けて

 いちばんの問題は「生活の糧をどうやって見つけるか?」でしょう。しかしながら、職安や求人広告から仕事を探すのはかなり難しいです。一般の人でも、職安に何度通い詰めても仕事が見つからないことを考えれば、おのずとわかると思います。

 それでも女の人の場合は、パートとかもあり、全体として求められるのが小さい分、「仕事を探す」という面ではかなり楽です。しかしながら、男の人の場合、雇う側もかなりのものを求めますし、今の時代であれば職歴がないとまず相手にもしてくれません。ある年齢以上になれば、応募するにも「職務経歴書」というのを求められますから・・・。

 「資格を取ればいい」という意見もありますが、資格を取るにしても、多くの場合専門学校などに通わなければならず、対人関係をすごく不安に思っている彼らには通うことすら難しいですし、仮に資格を取ったとしても、「経験がないからダメ」と言われることも多いと聞きますし、多くの場合、募集人数が若干名の所に数十人が応募するわけですから、難関を突破するのは困難です。そうなると、何度も面接を受けることになりますが、ただでさえ人と関わることに苦痛を感じる人にとっては、そこまで神経が持たないでしょう。

敷居線

 いちばん安心できるのは、親の伝で仕事を探すことだろうと思います。本人が「仕事したい」という意思をはっきり持っているなら、親御さんがいろんな人に会って、事情を話して頭を下げて雇ってもらうようにするのが一番見つけやすいと思います。何人も会えば、一人くらい理解のある人もいるでしょう。そういうのに賭けるしかないと思います。

あゆちゃん

1日働いて2日分疲れる

 こういった問題を抱える人に仕事を斡旋したり、職業訓練するような制度を作るみたいなことを厚生労働省が言っていますが、現実は簡単ではありません。

 先ほども言いましたが、対人関係を気にするあまり、ストレスを大きく感じるんです。「1日働いて2日分疲れる」と考えれば理解しやすいと思います。そして、仕事以前に人間関係のストレスで仕事が続けられなくなるのです。

 人間関係のストレスというのは、「ひきこもり」関係だけでなく誰でもあるとは思いますが、特徴的なのは、職場の人たちが楽しそうに話していると、「自分の悪口を言われてるんじゃないか?」と思ったり、「無口な自分を変に見られてるのではないか?」と感じたり、というものです。「あいさつしても、自分にだけ返事してくれない」というのもあるでしょう。

ハート

 通常、人間関係がうまくいかなくて仕事を続けられない人というのは、自己主張が強すぎたり、その場での身のこなし方ができてない人が多いと思いますが、この人たちは特に問題を起こすわけではなく、言ってしまえば「不戦敗」という形で職場を去っていくことになるのです。周りの人は何故辞めたのかわからないと思います。「仕事ができない」のではないわけで・・・。

 でも、そういうふうに考えてしまうのも、基はと言えば、幼少期や少年期にいじめられたなどの「心の傷」などが原因です。詳しくは後で述べますが、そういう部分を理解してないと、「ひきこもり」状態の人への援助はできないでしょうね。「ひきこもり」と呼ばれる人は、肉体的には問題がないわけで、制度的なサポートがほとんど無意味なわけです。