お子さんとの接し方(行か(け)なくなった直後)
子どもが学校に行か(け)なくなった直後は?
まずは、子どもの置かれた状況を把握してください。
「学校はみんな行くものだ」と誰もが当り前のように思っています。しかし、友人関係やいじめなどの心の傷が積もり積もって、抱えきれなくなって行けなくなるのです。だから、行か(け)なくなる直前は辛い思いをしていただろうし、傷ついてもいたはずです。そして、子どもは「辛い思い」を何らかの形で親であるあなたに知らせようとしていたはずです。
とはいえ、理由はどうであれ、「どうしよう」「学校行かないと・・・」「みんなは行ってるのに…」と自分を責めていることが多いです。また、勉強や進路のことなど、不安も一杯です。
そんな時に親御さんが「学校行け」と怒鳴ったり、暴力を振るったり、車や自転車に乗せて無理やり連れて行ったり、友人に誘いに来てもらったり、担任に来てもらっては本人を追いつめるだけです。一時的には学校に行くかもしれませんが、根本的な問題が解決しない以上、子どもにとって学校は針のむしろです。
子どもを追い詰めないこと&お互いの信頼関係が大切。
「行けなくなった理由」にも寄るのですが、お子さんは疲れていることが多いですので、とりあえずは、子どもと話をする時、学校や勉強のことを出さないことです。学校に行かないことを責めても始まりませんし、扉をバタンと閉めたり、不機嫌な顔を見せて「怒っている」という態度を見せると、子どもはさらに追い詰められます。
会話の際は、テレビの話や世間話、子どもが興味を持っていることなどで、話しかけてみてはいかがでしょう。子どもが「親は自分を責めていない」とわかると安心するし、心を開いてくれるようになります。その上で、子どもの方から学校のことを聞いてきたら、親として何かアドバイスをしてあげてください。でも、「こうしなさい」という言い方ではなく、常に選択肢を与え、どれを選ぶかは子どもに任せるようにしてください。
勉強の進度が気になる
勉強の遅れよりも、長い目で見れば、子どもの精神の安定が大切です!
子どもが学校に行かないことを気にしているうちは、塾に行かせたり、家庭教師をつけても勉強には身が入らないものです。仮に、ゲームばっかりしていても、大人が酒を飲んで辛いことを忘れるようなものとお考えください。親御さんが心配する気持ちは分かりますが、あまり焦らずそっとしておいてあげてください。
その後、子どもの意見を聞いて、担当の先生に勉強を見てもらったり、塾に行かせたり家庭教師をつければいいです。中学校くらいまでなら、勉強の遅れは、本人がその気になれば取り戻すことは可能です。